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ここで働きたい!と決めて就職したものの、様々な理由で退職することってありますよね。そんなとき、自分が退職届を出して会社を辞めたので、これは自己都合退職なんだ、と思っている人が多いと思います。しかし、この場合でもケースによっては、会社都合退職として扱ってくれることがあるのです。

これ、実はとても大事!失業保険の受給開始期間、受給期間が大きく異なってくるのです。

ここでは、自己都合退職、会社都合退職の失業保険の支給の違いについて、どのような場合に会社都合退職になるのか、みてみましょう。

 

会社都合退職の失業保険の支給は、自己都合退職の場合と違う!

自己都合退職とは、「正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合」、つまり自分の意志で退職を希望したケースです。ちなみに懲戒解雇は自己都合退職になります。

雇用保険の面から考えると、会社都合での退職のほうが、有利なシステムになっています。

例えば、自己都合退職ですと待期期間7日経過後、失業保険を受け取るまで3ヶ月待たないといけません。また、受給期間も最大150日までとなっています。しかし、会社都合退職ですと待期期間7日経過後、すぐに失業保険を受け取ることができ、受給期間も最大330日までとなっています。

 

 

会社都合退職にできるケースとは?

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ハローワークで、会社都合退職とみなされる状況には下記のものが挙げられます。

  • やめる前の3ヶ月、毎月の残業時間が45時間以上である
  • 勤務地の変更(通勤に2時間以上かかる)
  • 給料が従来の85%以下に減額された
  • 月給の3分の1の金額が2ヶ月支払われなかった
  • 業務内容の極端な変更
  • 業務契約の未更新
  • 上司、同僚からの嫌がらせ、セクハラ
  • 会社の不正や違反がある(健康障害がおこると指摘されたのに会社が改善せず、体調を崩し退職)
  • 会社都合で休職を命じられ、これが3ヶ月続くとき

いずれの場合も、口頭だけでなく、何らかの形で証明できるような書類、証拠が必要です。例えば残業時間が記されている勤務表のコピー、入社時に交わした書類などきちんと取ってあると助けになります。

 

頭に入れておきたい!退職するときは会社都合がいい?失業保険の受取が自己都合の時とこんなに違う!

会社都合退職の場合のほうが、自己都合退職より失業保険の受給が有利になっています。

自分で退職届を出したとしても、ハローワークで会社都合退職に認められることもあります。その状況をしっかりと証明できる書類、証拠が必要なので、会社都合退職に認められると考えられる状況にあり退職を考えているなら、証拠集めをしておくといいのかもしれません。