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荷物をまとめる以外に、電気、水道、ガスなどの手続き、住民票の移動など、何かとやることが多くて、バタバタしてしまいがちな、引越し。しかし、大事なことを忘れてはいけない!今まで借りていたアパートの鍵の引き渡し、立ち合いによる部屋の確認が残っています。これをもとに敷金精算書なる物が送られてきて、敷金がいくら戻ってくるのか記載されていますから、なかなか侮れません。

新生活にばかり目を向けないで、敷金がきちんと返還されるのか、確認を怠らないようにしましょう。

まず読んでおきたい!国土交通省が定めた敷金返還に関するガイドライン!

住宅の賃貸契約は、貸す側と借りる側の合意に基づいて行われます。借りるときは比較的スムーズ。しかし、問題になるのが退去するときです。貸す側と借りる側のどちらが原状回復する金額を負担するのか、トラブルになることがあります。その金額が敷金から取られることが普通ですから、それで敷金がほとんど、もしくは全く戻ってこない、ということになります。

そこで参考になるのが、国土交通省が定めた敷金返還に関するガイドライン!

アパートを借りたときの契約書があるならそれがまず有効になるのですが、表現があいまいな場合、あまりに理不尽なことを言ってきたときは、こちらをもとに話し合いしましょう。内容は、借りる側に有利になっていることが多いように感じます。

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン (再改訂版)

敷金精算書を精査する!金額に疑問を持ったらできる質問例!

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敷金精算書を受け取ったら、内容をよく見てみましょう。

クロスの張替代は、相場と比べて高すぎませんか?畳や襖の代金は大丈夫?

疑問を感じた場合、ガイドラインを読んで「これはおかしい!」と思ったら、説明を求めましょう。

「壁紙の張替えの面積は、ちゃんと計測してますか?」

「経年劣化は考慮されていますか?」

「(畳や襖の料金について)相場だと大体○○円くらいですが、単価表はありますか?高すぎませんか?」

 

原状回復とは?

このガイドラインでは原状回復について、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義しました。つまり、原状回復とは、部屋を借り始めたときの状態に戻すことではない、とされています。しかも、原状回復の費用の負担は、貸す側の負担であるとしています。

また、経年劣化、自然損耗についても、借りる側はその分を賃料として支払っている、としましたので、借りる側がすべての修繕費用を負担することはないのです。賃貸年数に応じて、負担割合が決まるのです。

下記のガイドラインに関するQ&Aは、とても分かりやすく説明されています。

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)のQ&A

引越しの前に、きちんと読んでおきたい!これに気を付ければ、敷金が返還される可能性大!

国土交通省が定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をよく読みましょう。

これに基づいて敷金精算書よく確認しを、納得いかないなら説明を求めましょう。

原状回復とは、部屋を借りたときの状態に戻すことではない、とこのガイドラインで定められています。